2020年
07月
15日
(水)
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本来、油彩画を描く際に必要なものは「天然由来」のものでほぼ賄えます。
キャンバスは木と麻布で出来ています。
その上に塗布する下地剤は、動物由来の膠(にかわ)や貝殻由来の胡粉(ごふん)、亜麻仁油(亜麻の種子を絞って抽出した植物性油)からつくることができます。
絵の具を溶く油もリンシードオイル(亜麻仁油)を使えばほぼ天然由来となります。
そうした意味においては、環境に優しい絵の具と言えなくもありません。
天神山アートスクールでは、「化学物質過敏症」の生徒さんも通っていらっしゃることもあり、水可溶性油絵の具をお使いいただくようお願いしています。
従来の油絵の具は、筆洗液として石油系有機溶剤の使用が避けられません。
石油由来の油脂ですから、使用した筆洗液を水道に流すこともできません。
何らかのカタチで適切に処理することが必要になります。
一方、水可溶性油絵の具は、そうした筆洗液は必要なく、
水彩絵の具のように筆を水ですすぐことができます。
その洗浄水も植物性油のついた食器を洗剤で洗い流すのと同様ですので、
個人で使う程度であれば下水に流しても問題ありません。
絵の具を溶く際にも、
従来の油絵の具は有機溶剤に分類されるテレピン油やぺトロール(石油由来)といった薄め液が必要ですが、
水可溶性油絵の具であれば水で済みます。
したがって、そうした有機溶剤は使わないので、そのような匂い(灯油のような匂い)はありません。
植物由来のオイル(亜麻仁油)の匂いが少しする程度です。
加えて、水可溶性油絵の具のオイルは、
水を加えて乳化させると、テンペラ絵の具のような性質になり、
従来の油絵の具以上に繊細な表現も可能となります。
このように優れた側面をたくさん兼ね備えた水可溶性油絵の具は時代が求めているハイブリッドな絵の具といえるでしょう。
近年、特に版画表現の分野では「ノントクシック(Non-Toxic/非・有害)」化が進んでいます。
油彩表現においてもそうした方向性での表現が進んでいくことが望まれます。
【有機溶剤について】(厚生労働省告示から)
有機溶剤とは、他の物質を溶かす性質を持つ有機化合物の総称であり、様々な職場で、溶剤として塗装、洗浄、印刷等の作業に幅広く使用されています。
有機溶剤は常温では液体ですが、一般に揮発性が高いため、蒸気となって作業者の呼吸を通じて体内に吸収されやすく、また、油脂に溶ける性質があることから皮膚からも吸収されます。
ヒトに対して発がん性がある、あるいはヒトに対する発がん性が疑われるものも含まれます。
キャンバスは木と麻布で出来ています。
その上に塗布する下地剤は、動物由来の膠(にかわ)や貝殻由来の胡粉(ごふん)、亜麻仁油(亜麻の種子を絞って抽出した植物性油)からつくることができます。
絵の具を溶く油もリンシードオイル(亜麻仁油)を使えばほぼ天然由来となります。
そうした意味においては、環境に優しい絵の具と言えなくもありません。
天神山アートスクールでは、「化学物質過敏症」の生徒さんも通っていらっしゃることもあり、水可溶性油絵の具をお使いいただくようお願いしています。
従来の油絵の具は、筆洗液として石油系有機溶剤の使用が避けられません。
石油由来の油脂ですから、使用した筆洗液を水道に流すこともできません。
何らかのカタチで適切に処理することが必要になります。
一方、水可溶性油絵の具は、そうした筆洗液は必要なく、
水彩絵の具のように筆を水ですすぐことができます。
その洗浄水も植物性油のついた食器を洗剤で洗い流すのと同様ですので、
個人で使う程度であれば下水に流しても問題ありません。
絵の具を溶く際にも、
従来の油絵の具は有機溶剤に分類されるテレピン油やぺトロール(石油由来)といった薄め液が必要ですが、
水可溶性油絵の具であれば水で済みます。
したがって、そうした有機溶剤は使わないので、そのような匂い(灯油のような匂い)はありません。
植物由来のオイル(亜麻仁油)の匂いが少しする程度です。
加えて、水可溶性油絵の具のオイルは、
水を加えて乳化させると、テンペラ絵の具のような性質になり、
従来の油絵の具以上に繊細な表現も可能となります。
このように優れた側面をたくさん兼ね備えた水可溶性油絵の具は時代が求めているハイブリッドな絵の具といえるでしょう。
近年、特に版画表現の分野では「ノントクシック(Non-Toxic/非・有害)」化が進んでいます。
油彩表現においてもそうした方向性での表現が進んでいくことが望まれます。
【有機溶剤について】(厚生労働省告示から)
有機溶剤とは、他の物質を溶かす性質を持つ有機化合物の総称であり、様々な職場で、溶剤として塗装、洗浄、印刷等の作業に幅広く使用されています。
有機溶剤は常温では液体ですが、一般に揮発性が高いため、蒸気となって作業者の呼吸を通じて体内に吸収されやすく、また、油脂に溶ける性質があることから皮膚からも吸収されます。
ヒトに対して発がん性がある、あるいはヒトに対する発がん性が疑われるものも含まれます。
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